1月 「週刊サンケイ」誌に小林一三および大屋晋三の評伝を連載する(約半年間)。
3月20日「奥様はお料理がお好き」を三和図書から刊行する。
4月末 エアーフランスの招待でヨーロッパを1ヶ月旅行する(ハンブルグ、デユッセルドルフ、パリ、ロンドン、ニース、アッシジ、フィレンツェ、ジュネーブ)。ヨーロッパ旅行の帰路香港で妻から手紙によって、二軒目のビルが一年もしないうちに一階を除く二、三、四階のテナントから同時に賃貸借の契約解除を申し込まれてしまったことを知る。羽田空港に迎えに来た夫人に「死にたい」ともらしたところ、夫人から「お金のことで死ぬことはありません。お金には生命をかけるほどの値打ちはありません」と窘められる。
5月6日 恩人、佐藤春夫氏(詩人・小説家)逝去。
6月10日 日本経済新聞社から『いどばた論語』を刊行する。
夏 不況の真っ只中「 何をたよりに生きようか」の連載を始める。
9月15日 南北社から『財界の鉱脈』を刊行する(のち「日本で最もユニークな経営者小林一三伝」と改題して全集に収録。)。
・秋 事務所を引き払って自宅に移り、従業員は経理一人と運転手一人だけにする。
・この年、軽井沢の別荘をつくる。
(参考)
邱永漢著 『私の金儲け自伝』p156〜163。同『朝は夜より賢い』p99〜102。
(社会の動き)
1月13日 市村清氏、銀座4丁目角に円筒形ビル“三愛ドリーム・センター”を完成させる。
3月 日本共同証券、初の買い出動に出る。
4月1日 日本、正式にIMF8条国に移行する。
・28日、OECDに正式加盟する。
9月17日 浜松町~羽田間モノレール開通する。
10月1日 東海道新幹線が開通する。
10日 東京オリンピック大会開催する。
11月9日 池田内閣総辞職。佐藤栄作内閣成立。
12月29日 昭和39年中の企業倒産4212件、負債総額4631億余円でいずれも最高記録と東京興信所が発表。